コースじゃない、という私見(私見という言葉で逃げるいつものヤーツ)。
最後の数分だけですが、自分がMTB-XCOの映像観てて一番燃えたレースです。2009世界選手権。
NINOが初めて世界チャンピオンになったレース。アブサロンを力でねじ伏せる、ゴリゴリのハイスピードレース。一部だけですが、コース観てみると単調で走っても面白くはなさそうな感じ。走ったこと無いから分からんけど、ホビーレーサー+観戦者の目線で。 NINOの喜び方が良い。
コースが単調だから観ててつまらない
自分もよくこれ言いますけど、映像的な話でしかないですね。ライバル対決や、念願の勝利や、背景にストーリーのある勝利(や敗戦)に観てて燃えてくるわけです。もちろん、我らが代表!俺たちのチャンプ!が活躍する、勝つことを願っているし、そうなるのが一番燃えるわけですけど。
だから、大事なのは”コース”だけじゃない。
先日のシクロクロス世界選手権は、正直テクニックよりは脚力・スピードのコースでした。試走した日本代表チームも「例年のコースよりは優しい」という発言が目立ってましたね。
でも、レースは盛り上がった。数少ないテクニカルセクションのちょっとした差、1周だけだと3~4秒の差。その差が大きい、というのを再認識するような展開のレースが多かったです。これがテクニカルセクションの多いコースだったら、ちょっとしたミスによる差も他でリカバリーできたりします。もちろん、より広がる可能性もあります。
テクニックを観たい
です。これが本音。シクロクロッサーとしてのテクニックに燃えるというか萌える。
勝負のラップで一人だけ違うラインで難しい泥を乗りこなして突き放すNys、砂でべらぼうに強いAlbert、それらの選手すべてをパワーでねじ伏せるStyber(もちろんテクニックすごいんですよ、当たり前ですけど)。どれもたまらんものです。
けど、絶対的スピードの差Mathieu、それに追いすがる諦めないWoutというのも良いもんです。ここコースあんま関係ないです。けど、今回のコースでも勝負を分けたのはちょっとしたテクニックとメンタルでした(たぶんね)。
「日本のコース(レース)は」というハナシ
こういう人がすごく多いんですよね。「日本のレースはレースごっこだ」と言いたがる人。「日本コースは簡単で世界に通用しない」という人。まぁわからんでもないけどね、そういう面もあるだろうし。
レースごっこだ、と言うならあんたがやってるレースもそうだわ。
世界に通用しないと言っても、世界(本場)で勝負したいならそういうトレーニングすればいいし、遠征などすればいい。
レースごっこでも、世界に通用しないコースでもいいんです。目指すところが違うんです。日本のシクロクロスは参加型がメインなんですよ。
参加型だからこそのコース
レースといっても初心者から日本代表まで(なんなら海外勢)が参加するイベントなので、コースが難しすぎたらそのレースが初レースだった人は辛いだけです。そういうのも良い経験だった、という人もいるけどそれ完全に生存者バイアスです。
世界基準のコースでレース走りたいですか?
イヤでしょ、雨降ったらホビーレーサーの実力じゃレースが成り立たないコース。前提として、世界のというか本場のコースはホンマの本気な人しか走ってません。ホビーなやつは別のレースでし、前に調べた時はそんな感じでした。日本が参加型メインである以上、「下位カテゴリーで死人・けが人がでないコース」である必要があります。
逆に、日本選手権においてはスペシャルなコースでもいいと思います。むしろそのほうが良い、チャンピオンレースだから。脚力”だけ”の選手が勝ったらツマラン、それは別の競技やし。
日本にはシクロクロスミーティング(信州クロス)がある
えぐいコースが揃ってます。世界基準かどうかは知りませんが、正直なところ「良くも悪くも初心者お断り」です。上山田とかは違うらしいけど。

いろんなコースがあるから良い
いろんなコースがあるから面白いんですよ。世界選手権前後だけ「日本のコースじゃだめだ」と言ってテンション上がってコースセッターが奮起、みたいなのは要らないんですよ。
脚力も重要になるコース、テクニカルなコース、小技が効くコース、観客多くてテンション上がるコース、便利で参戦フレンドリーなコース、食い物が美味いコース?、とかいろいろあるからシクロクロスが”自転車異種格闘技戦レース”として楽しめるんでしょうよ。
あなたにはレースを選ぶ権利がある。初心者も日本代表も、みんな同じで選ぶ権利がある。
コースセッターの人は、無理しないように。「世界で結果出すための、いい練習になるコースにしたい」という気持ちはもちろん分かります。
しかしまぁ、やっぱり毎度グダグダだ笑
コメント